漁師日記〜海へ①〜

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以下の日記は僕が父島で漁師をしていた時につけていた日記です。 せっかくなのでここで紹介します。 その時の状況を後に思い出せるように書いてあるため、無駄に細かい描写が長々と続くことがあります。

途中から読んでも楽しめるようにしてあります。

ついに海へ! しかし、それは地獄の始まりだった。

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7/4 父島漁師生活 4日目

午前12時半。アラームが鳴る。起きて身支度を整え始めた。

コンタクトを装着、シャーワーを浴び、着替えを済ます。

大きなバッグに詰めた荷物をバラし、今一度確認をする。

幼少から今まで、ここぞという時には必ず忘れ物をする。

どうせ忘れ物をするのは分かっているが、だからといって確認作業をしない訳にはいかない。

運が良ければ忘れ物をしないときもある。

今回はどうなるだろう。

自分がADHDだと思ったきっかけ

午前1時、外に出る。寮の入り口のガラスドアに、一匹のヤモリがいた。

ゴムをこすり合わせたような鳴き声をあげる。餞別として声をかけてくれたのだろうか。

港に出る。湿気た風が磯の香りを乗せて肌をなでる。

深夜だというのに生暖かい。

ずらりと並ぶ船の中に、一艘だけ明かりが付いていた。これから僕が乗る船だ。

エンジンが既に聞いている船に近づく。

海に落ちてしまわないように注意しながら乗り込み、ブリッジのドアを開ける。

誰もいない。

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まだ一時間も早いのでまだ親方は来ていないようだ。

荷物を置き、岸壁に大の字になって寝そべった。昼間の熱を吸収したコンクリの地面からはぬるい熱を感じた。

見上げた空の星は相変わらず見えにくく、濁った東京の海のようだった。

午前2時10分

足音が聞こえる。親方が来たようだった。

「主機のエンジンかけるから、煙突あけて。」

「はい。」

「おもてのもやいをといて」

「はい。」

既に2回はやった作業。しかし、ロープの結び方をよく覚えていないので、怒られる。

「だから、こうだって。」

「沖に出るまで2時間くらいかかるから、そのへんで好きにしといて。」

午前2時30分

港を出た。もう5キロくらいは離れただろう。

イカ釣り漁船ではないので船の明かりは少なかった。

星も見えないので目の前に何があるかが分からない。

真っ暗な海ほど怖い物はない。

「一寸先は闇」を直に体験する。

数少ない灯りに羽虫がたかっていた。こいつらはいつまでついてくるのだろう?

ふと、昨日聞いた「ハエ、フナムシ、蚊は沖に出るといなくなるんだけど、ゴキブリだけは沖に出ても船にいる。」という話を思いだした。

漁師日記〜番外編『ゴキブリ』〜

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ずっと立っていても疲れるので、浮きが置かれている場所に座った。とても座りが悪いが、他に座るところが見つからないので仕方がなかった。目をつぶり、しばし眠る。

冷凍室の絵2

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コメント

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